2008年11月13日木曜日

情報BOX:各国の金融危機対策(10日現在)

[10日 ロイター] 10日現在の各国政府の金融危機対策(日本除く)は以下のとおり。

◎フランス対策規模=3600億ユーロ(4920億ドル)

●銀行資本:最大400億ユーロを準備。年末までに大手6行に総額105億ユーロ(141億2000万ドル)の公的資金注入を行う。銀行は無リスク金利に4.00%以上上乗せした金利を支払う。

◎ドイツ対策規模=5150億ユーロ(6641億ドル)

●銀行資本:最大800億ユーロを準備。このほか200億ユーロを保証資金に。各行は最大100億ユーロの資本注入を受けられる。

◎ 英国対策規模=4000億ポンド(6910億ドル)

●銀行資本:ロイヤル・バンク・オブ・スコットランド、HBOS、ロイズTSBに合計370億ポンド(640億ドル)注入へ。優先株と政府の株式引き受けで。

◎米国対策規模=連邦準備理事会(FRB)の資金供給プログラムを除き7000億ドル規模の対策。

●銀行資本:適格金融機関に対し、250億ドルあるいはリスク調整後資産の3%を上限に、計2500億ドルを注入。9行が受け入れを表明。

◎オーストリア対策規模=1000億ユーロ(1347億ドル)

●銀行資本:最大150億ユーロを用意。

◎中国

●銀行資本:国有銀行改革の一環として、中国農業銀行に190億ドルを注入。農業銀行は不良債権が多く、救済費用は総額1000億ドルにのぼる見通し。

◎デンマーク

●銀行資本:国内銀行は、破たん金融機関の接収を支援する清算ファンドに今後2年間で最大350億クローネ(60億4000万ドル)を拠出することに合意。

◎ギリシャ対策規模=280億ユーロ(382億5000万ドル)

●銀行資本:最大50億ユーロの公的資金投入を約束。投入方法は議決権付きの優先株購入。

◎アイスランド

●銀行資本:カウプシング、ランズバンキ銀行、グリトニル銀行を国有化。

◎ラトビア

●銀行資本:国内2位のパレックス銀行、預金流出を受けて政府の管理下に。政府が2億ラト(3億6100万ドル)を注入。他の銀行からの支援要請はないが、要請があれば個別に対応すると表明。

◎ カザフスタン対策規模:150億ドル

●銀行資本:4大銀行に最大50億ドルを注入へ。カズコメルツ、ハリ クは既に政府に25%株を売却することに合意。第5位、6位銀行の外国人株主とも注入めぐり協議へ。政府はまた経済安定化 に向けて、国のファンドから100億ドルを放出。

◎オランダ対策規模:2000億ユーロ(2694億ドル)

●銀行資本:200億ユーロの公的資金注入の用意。INGグループは100億ユーロの注入を受けることに合意。保険会社のエイゴンも公的資金注入による資本増強を検討。

◎ ロシア対策規模=2100億ドル

●銀行資本:銀行セクターからの資本注入の要請はこれまでに約200億ドルに達した。政府は、VTBの政府保有比率を引き上げ、また国内大手銀行に総額9500億ルーブル(350億ドル)の劣後ローンの供与を約束。そのうち国営ス ベルバンクに5000億ルーブル分を供与、残りは国営ロシア対外経済活動銀行(ヴネシュエコノムバンク、VEB)を通 してその他の銀行に分配される。

◎スウェーデン対策規模=1兆5000億クローナ(1919億ドル)

●銀行資本:150億クローナ規模の金融安定化基金を創設し、金融機関が危機に陥った場合の救済に充てる。資本注入が必要になった場合、政府は優先株を取得する予定。

◎スイス

●銀行資本:UBSに総額60億スイスフランの公的資金を注入。政府は同銀 の9.3%株式を保有へ。またスイス国立銀行(中央銀行、SNB)が設立する不良資産処理機関が不良資産化する恐れのある債券600億ドルを引取り。クレ ディ・スイス・グループはカタール投資庁傘下企業などから約100億フランの資本を調達。

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